[RP2] 坂田 銀八 : ─────そこは、厳重に密閉された教室であった。

[RP2] 坂田 銀八 : 対"人害"用のために作られたそこには、寝泊まりするために必要な設備がいくつか揃っており
停電した際にも利用可な、再発電機もあるため、まずはセーフティールームとして十分、といったところであった。

[RP2] 坂田 銀八 : しかし─────。

[RP2]   : ドンッ!!ドンドンッ!!!

[RP2]   : ─────本教室の扉が、激しく叩かれる音。

[RP2] 坂田 銀八 : 眉を顰めながら、その扉をじっと見つめ。

[RP2] 坂田 銀八 : 「……しゃあねぇ、ここは銀さんが頑張るとこだろ」

[RP2] 坂田 銀八 : ─────ぶっちゃけ、今も俺はションベンが漏れそうなくらいにビビっちまってる。

[RP2] 坂田 銀八 : まるで中坊が妄想するような、学校にテロリスト襲来みてーなイベントが
まさかこうして現実に起こるとは一切思ってもみなかった。

[RP2] 坂田 銀八 : ……まぁ、どんだけ弱音積み重ねたところで、事態はなーんも変わんねぇんだ。

[RP2] 坂田 銀八 : それに、だ。

[RP2] 坂田 銀八 : アコも、新田も、俺の大事な生徒だ。
アイツらなんざに、指一本も触れさせっかよ。

[RP2] 坂田 銀八 : 「やりますかァ~~~~」

[RP2] 坂田 銀八 : 木刀を肩に乗せながら─────扉を、勢いよく開ける。

[RP2] 坂田 銀八 :  

[RP2] 坂田 銀八 :  

[RP2] 坂田 銀八 :  

[RP2] 坂田 銀八 : 死闘であった。
見知った顔も、そいつらの中に混ざっていた。

[RP2] 坂田 銀八 : 守れなかった、俺の生徒の姿の慣れ果てもあった。

[RP2] 坂田 銀八 : とことん胸糞が悪すぎるぞコノヤロー。

[RP2] 坂田 銀八 : 「ハァッ……!ハァッ……!」

[RP2] 坂田 銀八 : 額の汗を拭いつつ、返り血を気にする余地すらもなく
教室周りにいるゾンビ達の"処理"に、銀八は明け暮れていた。

[RP2] 坂田 銀八 : すっかり、茜色の夕日は沈み、真っ暗な夜が訪れていた。
本来であれば、街の明かりで視界はそれほど塞がれないのだが
今回の事態は、よほど大規模だったのだろう、窓から見える街に
明かりの数が、全くと言っていいほど見られなかった。

[RP2] 坂田 銀八 : 月光に、銀八の顔半分が映し出される。

[RP2] 坂田 銀八 : 「クソッ………!!どんだけブッ倒しても起き上がりやがってよォ……
 等身大ゴキブリじゃねぇかコノヤロォ!」

[RP2]   : 「ウ゛ゥゥ……」

[RP2]   : 「ア゛ァァアアアッッ……!!」

[RP2] 坂田 銀八 : ─────アイツらを、無事に、きちんと安全な場所に逃すまで
こんなところでおっちんでたまるかよッ……!!

[RP2] 坂田 銀八 : 「だりゃアアアアアアッッッ!!!!」

[RP2] 坂田 銀八 : ─────銀八は、昼夜連続し、その木刀を振るい続けた。

[RP2] 坂田 銀八 : 守るべきものを守るために
失ってはならないものを、失わないように。

[RP2] 坂田 銀八 : それが教師としての誇りであり、生き様だからだ。

[RP2] 坂田 銀八 :  

[RP2] 坂田 銀八 :  

[RP2] 坂田 銀八 :